
管理マネジメント契約|藤田様

はじめての不動産投資にもかかわらず、冷静に市場を見極め、堅実な物件選びと運営に取り組まれている藤田様。
南米での経営経験を活かし、「ビジネスとして不動産を育てる」という視点を持つその姿勢には、強い意志と柔軟な対応力が光ります。
今回のインタビューでは、藤田様が不動産運営に向き合い、オーナーズビジョンとの管理マネジメント契約を通じて、さらに一歩上の運営を目指していく過程について、じっくりと伺いました。
――― 本日はお時間をいただきありがとうございます。

藤田様
こちらこそ、よろしくお願いします。

原田
よろしくお願いいたします。
藤田さんは、当社の顧問契約会員さんの中でも指折りのビジネスパーソンなんですよ。
――― そうなんですね。では、これまでのご経歴について教えていただけますか?

藤田様
私は大学卒業後、南米に渡り、ペルーやブラジルで約10年ほど牧場経営や農作物の栽培に携わってきました。
――― 南米に10年ですか……!本当にグローバルなご経験ですね。

藤田様
広大な土地で牛を育て、キャッサバを栽培するという、なかなか日本では経験できない仕事でしたね。現地の方と一緒に働きながら、土地の管理や投資の回収をするためのビジネス感覚も自然と養われたと思います。

原田
現地で身につけた経営感覚が、後に賃貸経営にも活きてくるんですよね。

藤田様
しばらくしてからですけどね。また後ほどお話します。
――― そこから大家業にに進まれたきっかけを教えてください。

藤田様
親が残した資産管理をどうするかという話があって、
兄が主導して不動産を吉祥寺に取得しました。
アベノミクスよりも前だったので、良い時期に始めたと思います。

――― そこから、札幌に来られたのはどうしてですか。

藤田様
2011年の東日本大震災をきっかけに、東京に一極集中することの危険性を感じて、
札幌を新たな拠点にしようと考えました。
――― それから原田さんと、どのようなごきっかけで出会われたのですか?

原田
初めて藤田さんとお会いしたのは、2016年でしたね。
共通の知人の紹介で出会いました。

藤田様
当時はまだ物件を持っていなかったのですが、いずれ札幌で不動産を取得したいという思いがありました。

藤田様
ただ、初めての面談では、「自分が何を知りたいのかすらわからない」という状態からの
スタートでしたね。

原田
最初のうちは、なんとなくゆるい感じで、お付き合いを継続していたという感じですね。
――― 原田さんは、当時どのような形でのサポートをされましたか?

原田
顧問契約で毎月一度お会いするというベース作りをしていきました。

原田
藤田さんは、初めから非常にビジネスに対する解像度が高かったですね。そして勉強熱心。
すぐに買うのではなく、まず環境や市場を理解し、自分なりの運営方針を固めたいという意志が伝わってきました。

――― はじめて物件を購入されたのは、いつ頃からでしょうか。

藤田様
2023年、札幌市北区・麻生にある地主さん所有のアパートを購入しました。

原田
実は2017年に一度、購入する直前まで話が進んだ物件があったんですけどね。
その後も定期的に物件の情報をご提供していたところ、今回の物件に目を留められました。

藤田様
見た瞬間に、良い物件ってわかりましたね。
駅から近くて、遠目からでもわかるくらい建物がしっかりしている物件で。
誰が見ても、良い物件だとわかりますよ。

原田
立地も、駅から徒歩圏内で、周辺環境も悪くない。ただ、藤田さんがご自身で物件を見る眼を養った結果、判断ができるようになったのだと思います。
価格も相場と比較すると高めではありますが、物件の価値から考えると納得できる水準で、私自身も太鼓判を押せる物件でした。

藤田様
Googleマップで見ることもできるんですけど、麻生という土地がどういう場所か、自分の目で知りたかったので、購入前には何度も現地を訪れました。
たまたま雪の日に見に行ったとき、地主さん自ら建物の雪かきをしているのを見て『ここなら間違いない』と直感しました。

原田
地主さんが近くに住んでいて、大切にしている物件は、長期的に保有しても安心感があります。

藤田様
この物件を建設している会社さんは、良い建物を建てるので、いつか欲しいと思っていました。
物件選びでは、表面利回りだけで飛びつかず、色々な面から判断できるようになりました。

藤田様
もちろん、良い物件ですから買い手は私だけではありませんでした。
買付申込書を提出するときに、オーナーズビジョンさんから「絶対書いたほうが良いですよ」とアドバイスを頂いて、直筆でメッセージを書きました。

原田
このような心遣いがあると、地主さんも安心できるんですよ。

藤田様
お陰様で、今も仲良くさせていただいています。

――― その後の賃貸経営も順調に進められそうですね。

藤田様
そうですね。建設した会社さんが、管理もされているんですが、
基本的には部屋も埋まっていますし、管理会社さんの仕事も大きなマイナスはなかったと思います。

藤田様
ただ……。あの年の夏は暑かったでしょう?
そこで各部屋にエアコンを取り付けたかったんですけど、やり取りがなかなか進まないのが気になってきたんです。

原田
物件購入から1年ほど経って、当社に相談に来られました。
すでに自走できる大家さんだったので終了していましたが、
顧問契約を再度結んで、管理マネジメント契約のサービスを提供することにしました。
――― 管理状況については、過去のインタビューで見てきた事例を振り返ると、むしろ良い状態にも見えてしまいます。(※)

原田
確かに、まともな管理がされず放置された物件の事例が随分ありましたね。

藤田様
そんなこともあるんですか……!

原田
今回の藤田さんの場合は、全く異なるケースですね。
――― それでも藤田さんの視点からは、気になる点があったということですか?

藤田様
たとえば、先ほどの、夏場のエアコン設置対応に時間がかかったこともそうですが、
家賃の送金明細が紙ベースで、郵送のタイムラグがあったり、退去後の清掃状況の確認も、もう少しコントロールできるようにしたいなぁと。
――― 要求水準がもしかしたら、高かったのかもしれないですね。

原田
そんなことはないですね。
ビジネスとして見たら、普通のことです。

藤田様
はい。管理会社さんを責める意図はまったくありません。
せっかくの良い物件ですから。
さらに品質を上げられる余地があると感じたので、原田さんに第三者視点でサポートしていただくことにしたんです。

原田
管理会社を切り替えるのではなく、既存の体制を活かしながら、オーナー目線で管理レベルを引き上げる。藤田さんの判断は、非常に理にかなっていたと思います。


藤田様
私も札幌で初めての物件なので、「どこまでなら要求して良いのか」測りかねていました。
管理マネジメント契約を結んで、その迷いから解放されてスムーズに意思決定できるようになりました。
――― 管理マネジメント契約後、具体的にはどのような取り組みをされていますか?

藤田様
最初に着手したのは、COSOJI(※2)の導入です。
清掃業務を見直すとともに、外注業者による定期清掃と報告写真の共有をいただけるようになりました。
COSOJI https://cosoji.jp/owner/
全国各地の工務店や作業員へのアウトソーシングに加え、不動産の管理における、工程管理、受発注の仕組みやデータ管理までをワンストップで行えるサービス。

原田
共用部の美観維持が、物件の印象アップに直結しますから。
物件のロゴが入ったフロアマットも新調しました。
――― 管理マネジメント契約を結んで、どのくらいの期間で効果を実感しましたか?

藤田様
3ヶ月も経たずに、ここまで変化がありました。
そして、ちょうど空室が出たので、家賃のアップを打診されました。

原田
周辺の家賃相場を調べてみると、もう少し引き上げられそうだったんですよ。

原田
建物がしっかりしていて、立地も良く、そして割安の物件。
だからすぐに埋まる。

藤田様
退去者アンケートにも「家賃が安くて良かった」と書かれていました(笑)
――― それは素晴らしいことなのでは?

藤田様
そういう見方もあるかもしれませんが、
もっとこの物件の良さを引き出したいと思ったんです。

原田
まずはテストしてみましょう。
ということで、
ECHOES(※3)に出してみて反響がわかるようにするとともに、
大きなリフォームはせずに、家賃を駐車場込で約9万円の部屋を10.6万円まで上げてみたんです。
ECHOES https://s-echoes.jp/
複数の不動産ポータルサイトに、物件を登録、反響の管理ができるオンラインサービス。

藤田様
それですぐに埋まったんですよ。
――― 藤田さんが感じていた価値は正しかったんですね

藤田様
はい。自信が持てました。
それで今度は、リフォームをしっかりして、更なる家賃アップに挑戦しました。
原田さんに業者さんを紹介していただいて対応しました。

原田
壁紙や照明、床材などをリフォームしましたね。
60万円くらいだけど、しっかり今風の内装ができました。

藤田様
そして、ECHOESさん経由でカメラマンを紹介していただいて、
万全の状態で物件の募集を開始しました。

原田
そしたら、今度は12万円ですね。
3万円以上の家賃アップを実現しました。


藤田様
ただ、あまり今の管理会社さんを置き去りに話を進めていくのはどうかと思って、
ここも相談に乗ってもらいました。

原田
工事完了後に、工事管理として立ち会ってもらって、費用の10%分を支払ったら、
先方の顔も立つとアドバイスしました。
こういう部分は、さすがビジネスをしてきた方だなと思いましたね。

藤田様
管理会社さんとは、これからも良いお付き合いをしていきたいですから。
ただ、どのように依頼すれば、今回のようなリフォームができるのかが分からなかったのですよ。
お陰様で自分の中で流れを掴むと同時に、リフォームの基準ができました。
――― 原田さんは、コンサルティングにMiro(オンラインホワイトボード)も活用されているんですね。

原田
はい、課題や改善策を視覚的に整理するためにMiro(※4)を使っています。
Miro https://miro.com/ja/
オンラインで利用できるホワイトボードツール

藤田様
いつもの打ち合わせで使っていましたが、通常のメールや口頭だけでは伝わりにくいニュアンスも、図解されてすぐ理解できるので助かります。
次に何を優先すべきか、明確に見えるんですよね。

藤田様
ファイルのやりとりも、いつもどの担当者に聞いてもスピーディでしたが、
何か工夫があったんですか?

原田
ファイルの管理はGoogleドライブを使用していて、権限のある社員は全員アクセスできます。
また、PCを紛失したとしても、今度はアクセスを遮断することもできて安全面も考慮しています。

原田
Zoomやチャットワークなど、リモートで情報を共有できる仕組みが整っているので、
東京などの遠隔地のオーナーさんが、札幌の物件を管理したいようなケースでも、充分なサービスを提供できる状況になっていると思います。


藤田様
札幌や千歳周辺は全国的にも投資したい地域ですからね。
ニーズはかなりあるんじゃないですか(笑)
――― 最後に、今後への展望やお互いへの期待についてお聞かせください。

藤田様
今の物件の運営をしっかりと安定させた上で、将来的には2棟目、3棟目とチャレンジしたいと思っています。
その際も、原田さんにぜひご相談したいです。

原田
ありがとうございます。
藤田さんのように、ビジネスとして誠実に向き合ってくださるオーナーさんと、これからもWin-Winの関係を築きながら、長期的なパートナーシップを大切にしていきたいですね。
――― 物件の価値をきちんと見極めて、もっと高めていく仕事の進め方は、私も勉強になりました。

藤田様
今できているものを、もっと良くしていく。
それこそがビジネスだと思うんですよ。

原田
それができる管理会社やオーナーは確かに多くないので、
淘汰は進んでいくでしょうね。


原田
やっぱり不動産には限りがあるので、活かせない人は売却などしていただいて、
藤田さんのように、よりスピード感を持って改善する意識のある方が管理・運用してくのが健全かもしれません。

藤田様
今日、お話できて、ますます相談して良かったんだなという確信が深まりました。
引き続きよろしくお願いいたします。

原田
こちらこそ、長時間のインタビューに
お付き合いいただきありがとうございました。
お客様の声

いつも自分の想いの一歩先から引っ張っていただいています。
札幌市 藤田様
安定した価値のある良い物件を購入して、その特性に応じてさら付加価値を上げる。南米で積み重ねてきた仕事の経験が不動産でも生きると知ってからは理解が深まりました。
このような大家業の仕事の進め方は、管理会社も含めたパートナー業者に、必ずしも理解してもらえるわけではないので、足踏みをするようなもどかしさがありました。
オーナーズビジョンさんは、仕事のテンポがよく、いつも私の要望を読み取って、一歩先の提案をしてくださいます。
各業者側の立場への理解も深いので、メールのやり取りの相談にも乗ってもらったこともあります(笑)。
管理マネジメント契約は、インタビュー中にありましたが、道外から札幌の物件を管理運用したい方にとって、とても価値のあるサービスだと感じました。