天災はいくら気をつけても、ある意味避けようがありません。
そういった中で、大家は、建物の施設責任者として準備しておくことがあります。
●非常時の備えは?
共用部に「消火器」は備えていますか?
「消火器」の有効期限は大丈夫ですか?
「消防設備」は問題なく作動しますか?
「避難梯子のハッチ」が錆びて開かないなんて事はないですか?
特に自主消火作業のできる消火器は大切です。
賃貸住宅の規模と種類によって、消防点検等は法令であまり厳しくなく、とりあえず法律できまっている最低限ということもあったかもせれません。
私もそうでした。
しかし今後はそんな事は言えなくなるかも知れません。
以前所有していた私の賃貸マンションでも、消防訓練をしなさいと消防署から最近指導が来ました。
規模によっては、こう言ったことも益々やる必要が出てくるかも知れませんので、今のうちに、情報収集しておきましょう。
ちなみに、消防設備の点検は「機器点検」と「総合点検」があります。
点検の期間は「機器点検」が6ヶ月に1回。
「総合点検」で1年に1回と義務付けられています。
「あれ?そんなにあったっけ?」という方もいると思います。
それは、「点検の報告期間」が小規模の賃貸マンションでしたら3年に1回と決まっています。
その時に上記の期間で点検をやったことにして報告していることが多いのです。
この辺も、改正される可能性はあると思いますので、原則のルールは知っておいてくださいね。
●耐震診断、耐震補強
旧耐震(昭和56年5月末以前に着工した物件)の物件を持ちの大家さんは 、耐震診断、耐震補強の実施を検討して下さい。
地方自治体などで補助事業もあります。
札幌市は木造建物の無料診断も行っています。
地震で建物が倒壊し負傷者が出た場合、「土地工作物責任」が問われる可能性があります。
●火災保険、地震保険
火災保険は地震による災害には適用されません。
実は、私の室蘭にある物件が、東日本大震災時に津波の避難地域でした。
露程もそんな事を考えた事がなく地震保険にも加入しておりませんでした。
幸い、何の被害も有りませんでしたが、かなり心配しました・・・
是非、地震保険には加入するべきだと、強く感じました。
特に海からの距離が近い場合は考えたほうが良いですね。
●ハザードマップ
各自治体でハザードマップを準備しています。
各入居者さんに再度お配りしたり、共用部に掲示するなどのアクションも必要かもしれません。
私もハザードマップを印刷し、入居者さんへお送りしました。
そのような気遣いが、入居者さんに感謝される大家さんかも知れませんね。
ある人が言っていました。
「お金のある人はお金を。力のある人は力を。知恵のある人は知恵を」
ですから、「部屋のある方は部屋を」
無理の無い範囲で自分たちの出来ることを提供出来ればいいのかと思います。
空室になって支払が厳しい大家さんは、無理をしてお部屋を提供するのではなく、違う形で貢献出来ればいいと思います。
国土交通省の重ねるハザードマップが大変便利です。