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エレベーターの保守点検費の目安は?

リフォーム・リノベーション


皆さん「エレベーターの2012年問題」を御存知ですか?

 

大手エレベーターメーカーが、製造中止から概ね25年以上経過した機種について、エレベーターの部品供給をしなくなるということです。

 

その対象エレベーターをお持ちのオーナーには頭の痛い問題です。

ですからその前にエレベーターのリニューアルが必要となります。

 

全撤去リニューアル、または準撤去リニューアルを検討する時期のマンションも多数存在しています。

あなたのエレベーターがその機種に入っているなら、エレベーターの保守契約会社から、そんな提案を受けているかもしれませんね。

 

しかし、契約するのはちょっと待ってください! 

ある大家さんの事例を、簡単にご紹介します。

 

ある大家さんが、エレベーターの更新を持ちかけられていて、その見積りが1100万円だというのです。

また、保守契約を継続してくれるのならば800万円にしますと言われていました。 

現在その大家さんは、月額42000円でフルメンテナンス契約を契約していました。 

そこで、私の方で独立系のあるメンテナンス会社をご紹介して、見て頂きました。

そうすると、まず月額の費用も高めで、しかもフルメンテナンス契約にも関わらず、部品交換も疎かで、油圧の機械から油も漏れているとの報告を頂きました。

 

エレベーターの保守は人命にも関わる大切なことです。

もちろん金額だけではないのですが、しっかりとした契約を締結すべきではないでしょうか?

ちなみに私も一台、エレベーターの保守契約を締結しています。

フルメンテナンス保守契約で月額31,500円のコストです。

もしその金額よりも遥かに高いのであれば、もちろんエレベーターの機種や保守内容にもよりますが、コスト高の可能性があります。

様々なところに見積りを依頼して、比較して見るのもひとつの方法です。

エレベーターを所有している大家さんは、もちろんご存知だと思いますが、エレベーターの保守方式をもう一度おさらいしましょう。

 

現在エレベーターメンテナンス会社の市場競争で相場価格がダウンしています。

もしあなたが、十年以上契約を見なおしていないのなら、これを機会に見直してみてくださいね。

●メーカー系と独立系メンテナンス業者

 

そのエレベーターの保守点検費の経費削減を考える上で、注目すべきは、この分野のエレベーターメンテナンス会社の現状です。

数年前の市場の開放により、それまでメーカー系企業の独占市場であったのが、独立系といわれる、メーカー系ではない保守・メンテナンス業務を主とする企業が参入しました。

 

競争原理が働きサービスの質を保ちながらも、価格のダウンが行われてきています。

私は独立系の保守会社にすることをお勧めしています。

 

●フルメンテナンスとPOG契約

 

フルメンテナンス契約(FM契約)とは交換時の部品等も含まれた契約です。

経年劣化した電気・機械部品の取替えや修理費を契約内で含み、常にエレベーターを専門業者が最良の状態維持していくことを約束する、といった内容の契約です。

 

POG契約とは交換時の部品代などの費用が都度必要です。

電球やリレー接点などの小額の消耗品の交換と、潤滑材の補給およぴエレベーターを定期的に点検・清掃・給油・調整程度のみを行う契約です。

 

高額の部品の修理や取替えは含まれません。 

どちらを契約すべきかは、その状況によって違うのですが、比較的新しいエレベーターは、POG契約で、古くなるに従ってフルメンテナンス契約にするというのが定石です。

 

フルメンテナンス契約は料金面だけを見れば、当然高くなってしまいます。

しかし年数が15年程度以上経過したエレベーターでは、このFM契約を結べないケースがあります。

エレベーター自体が新しいうちは、故障が少ないのでいいのですが、年を経るごとに故障箇所が増えたりなどしてきた時に、逆にメンテナンス会社に費用負担が重くのしかかってくるからです。

 

ですからフルメンテナンス契約をしていて、単純に金額が安いからといって、POG契約に切り替えることは、余り得策とは思えません・・・。

 

それぞれの契約の料金の相場は、FM契約は月額3~6万円台、POG契約は2~5万円台です。

メンテナンス会社によって金額設定が、結構異なります。

 

ちなみに、リニューアル費用も、独立系の会社でしたら、先程の例で680万円位まで削減が可能でした。

この事を知らない大家さんはもしかしたら、そのままの金額契約することもあるかもしれません。

 

本当に知識や情報は命ですね。最後に、「管理見積.com」http://m-kanri.biz/というサイトでわかりやすく今回の問題に関する機種一覧が出ていましたので、転載します。

 

対応機種に関しましては各メーカサイトより確認しているようですが、追加機種がある場合がございますので、20年以上経過したエレベーターについてはメーカーか保守会社にお問合せ下さい。

 

また五大メーカー以外のエレベーターもありますので、ご注意下さい。

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この記事の著者

原田 哲也

大学卒業後上場ハウスメーカーにて個人住宅の建設営業として約7年間従事した後、札幌のアパート建設専業メーカーでは地主さんの土地活用・アパート建設、北海道有数の賃貸仲介会社で新築投資アパートの企画、販売に従事するなど建築・不動産業界でキャリアを重ねる。

様々な大家さんと出会う中で、「本当に大家さんの立場に立ったアドバイスや提案を行おう!」と決意し、2010年1月オーナーズビジョン株式会社を設立。

現在は不動産・賃貸経営に精通したコンサルタントとして、クライアントの利益を最優先する土地活用、投資用不動産取得サポート、不動産実務検定の講座開催等、北海道の大家さんのバックアップに尽力する日々を送っている。

また、サラリーマン時代に不動産投資も開始。現役の大家でもある。

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