最近、相談が多いのが、やはり物件取得のご相談です。
土地を持っていての建て替え、新築と、サラリーマンの不動産投資の大きく分けて2つありますが、今回は土地を持っている方のご相談でした。
土地を持っている方は、私のような土地を持っていない人から見たら、羨ましい感じですが、持っているがゆえの悩みも深いものです。
まず土地を持っていると、どうしてもそこで何かやらないといけないと感じます。
当然ながら、その土地が賃貸経営に向いているかどうかが、一番最初に考えるべきところです。
しかし、そこを飛ばして、この土地を活用するために、どんな建物を建てようか考え、賃貸需要が弱いから、2LDK、3LDKを計画しようとか考えるわけです。
しかし、賃貸需要が弱いのですから、将来的に空室で困ったり、家賃下落に拍車がかかると言う事が起きます。
ですから、賃貸需要が弱いけどファミリーを立てたら大丈夫と簡単に考えないで、しっかりと調査する必要があります。
場合によっては、土地を売ったり、その土地を担保提供して、他の物件を購入するのも選択の一つなのです。
先日あるクライアントのご相談があり、地下鉄5分位の土地で活用を検討していました。
そのクライアントは、最終的に自身のご年齢や、親族の状況から、その土地を売却という結論になりました。
十分な調査と検討の元、そのクライアントにとっては正解なのかもしれません。
徒歩5分の土地を売る結論は、通常なかなか出せない結論ですね。
それが、最初から建物を建てることが目的の建築会社の提案でしたら、今頃は建物が建っていたかもしれません。
私が建築の営業でしたら、間違いなく建てさせていました(笑)
アパートを建てなければ、今頃幸せだったという方も多く見ています。
特に一棟もアパート経営をしたことが無い方が、業者さんのお話を鵜呑みにして、いきなり何億もの新築建物を建ててしまうと、不幸な結果が待っている場合が多いのです。
逆に、今まで賃貸経営をしてきて、その経験のもとでいかれるのでしたら、問題が無いかもしれません。
賃貸経営の向き不向き、合う合わないは人それぞれですので、十分に検討して、時間をかけるべきです。
賃貸経営の成功の8割は最初の企画です。
ここが上手くいけば、あとあと楽な経営ができます。
最初からつまずくと、完走するのも容易ではありません。
建築したり購入したりすると、そこからは止まれませんので、しっかりと事前準備すべきです。
土地活用はあらゆる方向から検討する
一口に土地活用といっても、図のように全体的な角度から様々な観点から検討する必要があります。
この図を見ながら、客観的にご自分の所有不動産がどれに当てはまるのかを考える事が大切です。
あくまでも第三者的にですよ!
ついつい自分のものだと贔屓目で考えてしまう方がいるので、気をつけて下さいね(笑)
その中で有効活用しようという土地があったとしても、今度は下の図の様に土地を貸すという選択もあります。
建物を建てるにしても、自己建設方式もあれば事業受託方式もあります。
土地を建物に買替えるという選択もあります。
活用の方向性を選んだとしても、アパ・マンの建築に始まり、オフィスビル、ロードサイド店舗、駐車場、コンテナBOX、スーパー・レストラン等の事業形態もあります。
そこまで検討して、アパ・マン建築を選定してから、いよいよどんな建物を建てるのかを考えるという順番になります。
初めから、建てることをゴールに決め付けないで考えて貰いたいのです。
特に相続対策を考えられる方は、売るなどという選択肢は、全く考えられませんよね。
売ったりしたら、周りからなんて噂されるのか気にしてしまうと思いますし、愛着もあります。
しかし、その土地に執着せずに、事業として考えることが本当に大切と感じまして、今回このような事を書かせて頂きました。