さて、サブリースから自主管理に切り替える際の注意点を解説する後編です。
重要なポイントは残り4つです。
5. 滞納履歴の確認
サブリース物件では、毎月決まった金額が振り込まれますので、大家さんは、滞納に関して無関心だと思います。
しかし、サブリースから自主管理に変更した時の一番のリスクは、家賃滞納です。
実は、既に滞納があり、サブリース会社が負担して家賃を支払っていることもありますので、ヒアリングをする必要があります。
もし滞納があるなら解決可能かどうかで仕分けをして下さい。
3ヶ月以上の滞納はほぼ全額返ってこないので、あらかじめ立退き訴訟の準備をしておいた方が、トラブルの長期化を防げます。
6. 滞納保証会社への管理者の変更届
サブリース会社が、入居者に対して保証会社を利用している場合は、滞納保証会社への管理者変更届をしなければなりません。
こうする事で、家賃滞納が発生した場合、保証会社からの家賃の代位弁済を直接受ける事ができます。
滞納が発生したら、約10日以内に滞納発生と家賃弁済についての申請書を保証会社に提出すると、数日後に大家さんの口座に家賃が振り込まれます。
その後、保証会社が滞納入居者に対して、家賃督促業務を行うことになります。
7 新規入居募集の方法
入居者を募集したことがない大家さんにとって、どうしたらいいの?と思うかもしれません。
実はやってみると難しいことではありません。
サブリース業者も仲介店営業を行ない、広告料を出して、入居者を探しているわけです。
つまり、仲介会社からしてみれば、オーナーがサブリース会社から、本来のオーナーに変わるだけですから、彼らの業務は基本的にはかわりません。</sp an>
サブリース会社以上にオーナーが熱心にやるだけなのです。
募集ノウハウを淡々と実行していけば、自分の物件だけをアピールできるようになった分、募集は有利になるかもしれません。
あるサブリース会社では、例えば広告料の増額や、家賃と共益費をあわせて家賃として合計して契約するということを嫌います。
例えば、入居希望者が、家賃に共益費も含んで契約してくれると、会社から全額補助が出るので、そのほうが都合が良いとします。
しかし、サブリース会社では、家賃は保証するが管理費は保証しないのが多く、管理費が家賃に含まれると補償額が増えて、都合が悪いのです。
そうした時に、なんとサブリース会社では、出来ませんと断ります。
大家さんから見たら、「えっ!」て感じですよね。
そこに、今度は柔軟な考えのオーナーが自ら乗り込むと、かえってやりやすくなるという事もあるのです。
実際の募集には、不動産会社との関係作りから始めなければなりませんから、管理切り替えの3ヶ月以上前から余裕を持って営業を開始して下さい。
8. 入居審査、滞納保証、家財保険はこうする
入居審査については、大家さん本人が案内の時に直接面談するのがベストです。
特に学生物件の場合は、親御さんがお金を出すので決定権があります。
また子供さんが心配なので、大家さんが近くにいる、または直接お会いできたという事が安心感につながり、入居を決める動機になったりします。
また、子供を学校に上げることは大変お金がかかるものです。
そこで滞納保証を嫌がるケースも多くありますので、柔軟に連帯保証人等での対応も検討しましょう。
そういった場合も、直接面談していると決めやすいですよね。
滞納保証会社については、今までサブリース会社が利用していた保証会社は、大家さんと直接では利用できないケースがあります。
その場合は、客付けした仲介会社が契約している滞納保証を利用するか、大家さんの直接紹介でも利用できる滞納保証会社のいずれかを利用します。
参考までに、大家さん個人でも滞納保証が取次できる業者を紹介しておきます。
フォーシーズ
北海道でも対応可能です。
また、家賃のカード引き落としが出来るサービスも登場しました。
ハビーズ
しかも大家さん個人での申込もOKで、当然北海道でも利用できます。
ちなみにカードでの家賃決済は、家賃の2.8%の手数料で可能のようです。
詳しくはお問い合わせしてみて下さい。
毎月の家賃は様々なカード会社が入居者の口座から回収し、一旦ハビーズへ入金された後、大家さんに送金されます。
また、この会社の入金口座は信託口座なので、万一経営破綻等になっても、信託口座は保護されますので、安心できます。
口座振替のみの利用でしたら、弊社が利用している、日本システム収納(NSS)なども便利です。
様々なところで検討しみて下さい。
次に家財保険ですが、基本的に代理店である不動産会社で、入居契約と同時に加入手続きをして頂くのがベターでしょう。
2年契約が基本ですので、その後の更新時には直接保険継続手続きを取ってもらい、保険証のコピーを頂くようにして下さい。
管理切り替えで注意する点は以上です。
実際にやってみるとわかりますが、案外「こんなものか」と思って頂ける事が多いのではないかと思います。
是非トライしてみてください!!