エアコンの種類のひとつに「寒冷地仕様」となっているモデルがあります。冬場に気温がマイナスになるような寒い地域においては、寒冷地エアコンを導入するとさまざまなメリットがあります。また、寒冷地でなくても冬場のエアコンの効きが悪いなと感じている方にも、寒冷地仕様のエアコンはおすすめです。今回は寒冷地仕様エアコンの仕組みと普通のエアコンの違いについて解説します。
□寒冷地仕様エアコンとは
寒冷地エアコンは、外気温がマイナスになっても効率的に室内を暖めてくれる暖房能力を持つエアコンのことです。北陸エリア、東北エリア、北海道、西であれば九州の阿蘇エリアなどにお住まいの方は、冬場の最低気温がマイナスになることは珍しくなく、すでにお使いのご家庭もあることでしょう。
外気温がマイナスでも暖房効率が悪くならないということは、その分電気代も高くなると思って導入していないご家庭もしばしば見られますが、実際は寒冷地仕様のエアコンの電気代は比較的安くなります。また、石油ファンヒーターと違い、石油を毎回入れる手間がないのもおすすめポイントのひとつです。
□「寒冷地仕様エアコン」と「普通のエアコン」の違いとは
では、寒冷地仕様のエアコンは普通のエアコンと何が違うのでしょうか。実は室内機には仕組みも見た目も大きな違いはありません。最も大きな違いは室外機にあります。
寒冷地では室外の気温がマイナスになることも普通ですが、この冷たい外気の中から熱を集める必要があります。そのため、室外機はできるだけたくさんの熱を集められるように、表面積が通常より大きな熱交換器を搭載しているのが一般的です。また、コンプレッサーも性能の高いものが装備されているため、同じ適用畳数のエアコンであっても普通のエアコンよりランクの高い定格出力を有する室外機となっています。
また、寒冷地仕様エアコンの室外機は常に冷たい外気にさらされているため、普通のエアコンよりも雪や凍結への対策が必要です。対策として室外機の底にヒーターを搭載することで、凍結を回避して寒い冬でも熱がしっかり取り込めるようになっています。また、エアコンを運転していない時でも室外機に雪が入るのを最小限に抑えてくれるよう、ファンが自動的に間欠運転するモデルも存在します。
このように、寒冷地仕様エアコンと普通のエアコンの大きな違いは、室外機の仕様にあります。
□10畳以下の寒冷地仕様エアコン人気おすすめ5選
リビングダイニング以外の空間は、10畳以下であることが多いと思います。例えば主寝室や子供部屋など、夜寒い時間に過ごす時間が長い部屋には寒冷地仕様のエアコンはおすすめです。ここでは、10畳以下の部屋におすすめな寒冷地仕様エアコンを紹介します。
*ズバ暖 霧ヶ峰 MSZ-KXV2520-W
人気の三菱エアコン「霧ヶ峰」のサーキュレーターモードを搭載した暖房性能が高いモデルです。省エネ効果が高く、赤外線センサー付きで一定の温度を維持してくれます。
*スゴ暖 S22XTES-W
ダイキンの運転開始後に素早く暖める「スゴ暖 」です。凍結や霜付き防止に配慮された室外機搭載で電気代も抑えられるモデルとなっています。
*暖太郎 RAS-225VN-W
東芝の秒速ダッシュ機能を搭載したモデルです。マイナス15℃でも6時間の連続暖房運転と10℃キープ暖房を実現した高機能エアコンとなっています。
*エオリア CS-UX280D2-W
パナソニックのハイブリッドエネチャージ搭載したプレミアムタイプのモデルです。霜取り中でも快適な温度を維持する高機能エアコンです。
*冷暖房兼用ウインドエアコン CWH-A1821-WS
コロナの冷暖房兼用ウインドエアコン です。内部乾燥モード搭載でカビや細菌の繁殖を抑えることが可能です。工事・室外機は不要ですので、室外機置き場が十分に確保できずにお困りのご家庭におすすめです。
□まとめ
今回は寒冷地仕様エアコンの仕組みと普通のエアコンの違いについて解説しました。寒冷地仕様エアコンは、熱交換器の大きいものや室外機にヒーター・霜取りが内臓されています。寒い地域でも瞬時に部屋が暖かくなるので、検討してみてはいかがでしょうか。