家は買ったほうがいいの?
それとも借りたほうが?
このような話題は、ずーっと議論されてきました。
皆さんはどの様に思いますか?
今までの国の住宅政策は、先ほど述べたように新築奨励政策でした。
新築をどんどん建てる事によって、景気対策をして来た背景があります。
そんな中、昔は家を建てたら最後に土地が残ると言われてきました。
住宅の経済的耐用年数はわずか 20 年位のものでした。
そして、それは今もあまり変わりません。
昔の成長時代のように、土地代が上がっている時代には、ある意味この新築持家政策は一定の効果を発揮しました。
住宅スゴロクと言われるように、資産を築くことが出来てきました。
ですから今の団塊の世代は、ある一定の資産を持っている方が多いのです。
しかし、現在はただ家を所有すことによっての資産形成と言う事は夢物語です。
10 年経った時に、間違いなく土地が値上がりしていると言い切れる人は、殆どいないと思います。
地方都市でなら益々その傾向が強いと思います。
では、住宅を購入する時にどの様な考え方で購入するのがいいのでしょうか?
そこで、一つポイントとなるのが「持家は自分で購入して自分に貸しているのと同じ」であると言うことです。
そのような考え方に基づくと、家に対する考え方が変わってくると思います。
買っていいのは、自宅を貸したくなったときに採算が合う家しか買ってはいけないのです。
これは一部の大金持ちを除く全ての人に当てはまる事です。
私も多読した、ロバート・キヨサキさんは著書の中で「家はマイナスの資産」とバッサリと切っています。
「一国一城の主」に憧れ、住宅を購入する事がいい事なのか?
ついつい考えてしまいます。
住宅を購入するときに、「いくらまで返せるのか?」と言う観点だけで、返せる限度一杯まで借りる人がいます。
「この家を貸すといくらなのか?」
「同じような物を借りるとしたらいくらなのか?」
常に、この投資的な基準を元に、自分のライフスタイルをしっかりと見極めて購入して行く事が大切だと言っています。
先日、友人の親戚が住宅を探していると依頼され、お話しする機会がありました。
その親戚は、実はキャッシングで 100 万円位の借金があり、それをかぶせてローンを組んで欲しいという内容を話し始めました。
意外にも、こんな動機で家を持つ方がたくさんいるのです。
間違った考え方を直さない限り、この方はお金で心配し続けることでしょう。
これは、一見アパート経営と関係ないようですが、実は深い繋がりがあります。
住まいという大きな括りの中では、持家も賃貸も選択肢の中の一つであります。
いかに積極的に賃貸住宅に入居していただくのか。
それは住まいを提供する我々「大家」の社会的責任でもあります。
さて、最後になりますが、最近空室のご相談をよく受けます。
行ってみると、賃貸仲介会社に対する営業の前に「物件が商品になっていない」お部屋があまりにも多いのです。
そのような部屋は、営業するだけ無駄です。
だって少なくともその部屋に自分で住んでいいと思えるのが、最低の基準ではないでしょうか?
出来るところまで、しっかり考えて 行動していきましょうね!