近年、モルタルに代わり、住宅の外壁材としてサイディングが利用されていることが多いです。しかし「サイディングにはどのような特徴があるの?」などと詳しく知らないオーナー様もいらっしゃるのではないでしょうか?そこで今回は、外壁サイディングやサイディング材の特徴について解説します。
□外壁サイディングとは?
外壁サイディングとは、外壁を仕上げる際に使用する壁材の一種です。主な原料はセメントや繊維質などです。「サイディングボード」とも呼ばれています。以前は、モルタルを中心とした外壁材が使用されていましたが、工事期間がかかり、費用も割高となっているため、近年はサイディングが主流となっています。また、サイディングは現在、国内の外壁材シェア80%程度で、モルタルからサイディングに張り替えるリフォームが増加傾向にあります。
□サイディング材の特徴
*木材系サイディング
天然木材の表面を塗装して作られている木質系サイディングです。断熱性に優れ、やさしい木の温かみや柔らかさを感じられるのが特徴です。木の種類によって、色や見た目が異なります。防火性については、不燃処理が施されているものが多く、耐火性の高いものが多いです。耐用年数は、15~30年程度です。
*窯業系サイディング
窯業(ようぎょう)系サイディングは、セメントや繊維質を原料とする板状に形成した外壁材です。地震の揺れに強く、耐震性に優れています。また、耐火性も高く、不燃材料や純不燃材料として、国から認められている製品もあります。レンガ調やタイル調など、デザインが豊富で自由度の高さが最大の魅力でしょう。大量生産が可能で、他の外壁材より価格が安いのも特徴です。
*樹脂系サイディング
プラスチックの一種である「塩化ビニル樹脂」を主な原料とする外壁材です。シーリングが不要な場合もあり、劣化しにくいのが特徴です。軽量で建物への負担が少なく、耐震性に優れています。樹脂系サイディングの外壁材は、日本での使用は少ないですが、凍害や塩害に強く、寒冷地域や海浜地域に最適です。
*金属系サイディング
表面にガルバリウム鋼板や塗装ステンレス鋼板、塗装溶融亜鉛めっき鋼板などを成型した外壁材です。軽量で建物に負担がかかりにくく、耐震性に優れています。熱を保持しやすい性質で断熱性が高く、防音効果も期待できます。
□まとめ
今回は、外壁サイディングの仕組みやサイディング材の特徴について解説しました。外壁サイディングは、他の素材に比べ工期が短く、費用が安いといった特徴があります。サイディング材は、さまざまな種類があるため、比較検討しながら物件に合ったものを選びましょう。