シャワーヘッドなどでおなじみのファインバブルですが、具体的にどのような仕組みであるのかわからない方も多いのではないでしょうか。浄化作用や洗浄作用もあり、シャワーヘッド以外にもさまざまな用途に使用されているのです。そこで今回は、ファインバブル発生装置の仕組みや使用用途などについて解説します。
□ファインバブル発生装置とは
直径100マイクロメートル(=0.1mm)以下の気泡で、国際標準化機構ISO 20480-1と日本産業規格JIS B 8741-1で定義されています。ファインバブルは、1〜100マイクロメートルの気泡が「マイクロバブル (Micro Bubble) 」、1マイクロメートル以下の気泡が「ナノバブル(ウルトラファインバブル)」で、この2種類に分けられます。
マイクロバブルは、小さな泡がゆっくり浮上し、しばらくすると消滅します。ナノバブルは、肉眼では見えないもので、安定感があり長時間残ります。ファインバブル発生装置は、これらの気泡を発生させる装置のことです。ポンプ一体型やノズル部分のみのものまで、さまざまなタイプがあります。
□ファインバブル発生装置の使用用途
ファインバブルは、高い洗浄力や殺菌作用、浄化作用などの効果が期待できます。
主なファインバブルの活用分野は、以下の通りです。
土壌浄化
農畜産物の成長促進
水産物の品質向上
トイレ洗浄
シャワーヘッド
配管汚れ除去
シリコンウエハー薄膜分離
(参考:経済産業省 九州経済産業局 『ファインバブル活用事例集』 2018)
他にも微生物の繁殖を防ぎ、消臭効果なども発揮します。
□ファインバブル発生装置4選をご紹介
*ウルトラファインバブル気液混合装置
神鋼エアーテック株式会社のウルトラファインバブル気液混合装置です。最大ピークは、気泡径100~200nmを生成できるファインバブル発生装置です。酸素ガスや窒素ガス、炭酸ガス、オゾンガス、その他ガスなど、用途に応じてガスを使い分けることができます。水産関連の鮮度保持や農作物の洗浄など、さまざまな用途に利用できます。
*ファインバブル(微細気泡)発生器
株式会社ノリタケカンパニーリミテドのファインバブル発生器です。外面へ微細気泡を放出させる浸漬型と多孔質セラミックス管内を通過する液体へ微細気泡を生成させるインライン型があります。高粘度液やスラリー液まで、さまざまな流体に対応できます。
*ナノフレッシャー
株式会社ナノクスのナノ・フレッシャーです。低濃度酸素ウルトラファインバブル水・高濃度酸素ウルトラファインバブル水の大容量処理に対応。ラモンドナノミキサーⓇ内に気体と水が超微細化混合されることでウルトラファインバブルが生成することができます。
*OKノズル
有限会社OKエンジニアリングのOKノズルです。ナノバブルの発生効率が高く、4億8000万個/mLのループ流式です。ノズルの大きさは、必要に応じて超小型~大型まで製作可能です。
□まとめ
今回は、ファインバブル発生装置の仕組みや使用用途などについて解説しました。シャワーヘッドやトイレ洗浄までさまざまな用途に使用できます。上記のものを参考にしながら、一度検討してみてはいかがでしょうか。