物件を探し始めるとわかりますが、大量の物件情報から、より効率的に物件を探し出すためには、目当ての物件の投資方針を決めておく必要があります。
物件は新築から中古物件まで沢山あり、それによって間取り、利回り、構造、リフォーム等を検討する必要があります。
もしあなたが忙しい勤務医で、年収は高く自己資金も沢山あるが、時間をあまり取れないという事情でしたら、購入すべきは、買ってから手を加えることが少ない、時間を取られない、新築物件や築浅の物件を目指すべきです。
しかも、ある程度のところをお任せ出来る管理会社やパートナーがいたほうがいいと思います。
もし手術中に緊急事態が生じた時でも、あなたの代わりに全てを解決してくれるようなパートナーがいなければ、大変なことになるかもしれません。
また、最初からトラブルの少ない、空室になりづらい物件を購入する必要があります。
こういった物件は、比較的利回りが低い傾向がありますので、自己資金を厚く入れる等の対応が必要になります。
大家業を目指すのならば、最終的には同じく管理会社に任せるにしても、自分が内容をわかった上で、委託するという考え方が必要です。
一方、一般的なサラリーマンで、自己資金も多くないという方であれば、これは知恵を出すしかありません。
不動産というのは、株や宝くじではないので、逆はあっても、運良く儲るというものでは決してありません。
不動産投資で、資産を0から増やしていきたいというのならば、一合目から登るしかありません。
お金があれば、お金を払って五合目から登ることが出来るかもしれませんが、ない人は、一合目から自分の足で登るしかありません。
アパート経営のお話をしていると、どうしても多いのが、フルローンで億円単位の物件を最初から購入したいと言う事です。
融資をテクニックで引っ張り、いきなり5合目に登る方がいます。
しかし、そんな方は、いきなり登った景色にその時に気づき、引き返したいと思っても、自分で登っていないので引き返せないのです。
そこまで連れてきてくれた人は、お金をもらったらさっさと帰ってしまうのですから。
下から登るということは、頂上までは遠く見えるのですが、いつでも引き返すことが出来るという事です。
参考に言うと、小ぶりな中古物件から始めるのが、私は良いと思います。
かの有名なメガ大家さんも、最初は区分所有の一室からのスタートです。
結局は持っている自己資金や資産規模によってスタートの位置が変わってしまいます。
では0から一代で資産を築いてきた経営者はどうなのでしょう。
お金がない代わりに、小さく始めて、リスクをとれる様に経験を積み、そこから一歩づつ挑戦してきたからこそ、大きくなれたのです。
いきなりF1マシンに乗っても早く走れるわけではなく、車を動かす事もできないかもしれません。
いきなり死亡事故を起こす事だってあるかもしれません。
アパート経営は、様々なことが起こります。
(物凄く実感しますよ)
私も10年以上アパ・マン業界に身を置き、こうして皆さんにコンサル等もして、自分でも物件を運営していますが、経験していないこともまだまだあります。
自分の能力が上がれば、その分「物件」でリスクを取ることが出来ます。
自分の能力(パートナー関係を含めて)の1.2倍の挑戦は、自分を成長させますが、能力の3倍の挑戦は無謀なのです。
人間の性なのか、空を飛んでいる鳥を見たら、自分も飛びたくなります。
しかし、そこには
「今自分には飛ぶ準備はできているのか?」
という客観的な疑問を自分に問いかけることが大切です。
それをしない人は、目をつぶって崖から飛び降りることに等しいのです。
今、私の知り合いの方が、全室空きの物件を購入して、外壁を剥がし、内装、設備を含める大規模改修をしています。
「全室空室なの?」って思うかもしれませんが、その物件は300万円の現金買いなのです。
それを国土交通省の補助金を利用して改修しているのです。
想定の表面利回りが20%。
売れば、すぐに回収できる土地代の物件です。
これをやり切ったら、この大家さんは大きく成長します。
そうすると、今度はもう少し大きな物件に挑戦していき、少しずつリスクを取ることが出来るようになるのです。
こういった一合目から登る人たちが、大きな山を登ることが出来ると思います。
話が随分と横道に逸れましたが、あなたが不動産で幸せな資産形成をしていきたいのなら、
「いつまでに」「どの位の規模を」「どういった投資スタイルで」
を考えぬく必要があります。
自分で考えても答えが出ないかもしれませんので、その時は相談して下さい。
もしかしたら、そういった事を考えるだけでも、成功に近づく事が出来るかもしれませんよ。