家賃保証、サブリースという仕組みができてから20年以上がたってます。
ビジネスモデルの終焉が近いのです。
しかも、供給過剰の上にどんどん新築を建てるものですから、自分の首を絞めまくってるわけです。
ですから30年保証します!と言っている業者が、当初の家賃額を最後まで維持するつもりは、120%ありません。
それこそ新人の時に先輩に聞きました。
「20年もの期間保証して大丈夫ですか?」
そうすると「俺はその頃退職しているから、お前らがガンバレよ!」と、その先輩は笑っていました。
サブリースの契約書には、必ず2年ごとの家賃改定が謳われています。
したがってサブリース契約をしている大家さんの元には、これ以上建築する予定の無い方の順番で、遅かれ早かれ、保証家賃の交渉が来るのです。
もし、家賃保証の契約を締結するのならば、以下の項目に気をつけてください。
1. サブリース契約をする場合は、家賃は期間中において一定ではないことを理解し、保証家賃の元となる基準家賃が、近隣相場になっているかをチェックして下さい。
この基準家賃が近隣相場になっていれば、減額の可能性は低くなります。
2. 家賃保証を契約更新の概念がない「定期借家契約」で締結すれば、家賃減額もありません。
保証期間を20年などの定期借家の契約で締結すれば、その期間は固定可能です。
大家さんにとって一番確かですが、定期借家で家賃保証を行う業者があるかは疑問です。
3. 契約で2年ごとに家賃の見直し時に「数%の間で減額を認める」というように、減額幅の制限に関する特約をしておきます。
こうしておけば、サブリース業者から減額請求がきても、設定した範囲内でしか減額が認められない可能性は高くなります。
しかし、このように厳しい状況の中、いつまでもサブリースに頼っていていいのでしょうか?
サブリースによって生じる問題は、特に素人の大家さんが、賃貸経営の経験、スキルを積めないということです。
ずっと、親に守られた箱入り娘が、いきなり、親がなくなり何もできずに、財産もなくしてしまうという事はよく聞くことです。
まさに箱入り大家さん状態(笑)
ですから、もしサブリース業者から家賃の値下げを言われたら、とるべき方法は次の2つです。
それは、一般管理もしくは自主管理に切り替えて、保証料を節約し、独立宣言をはなつか、売却してすっきりするかのどちらかです。
一般的には自主管理に切り替えるのが得策であると私は思います。
自主管理というとハードルが高い、宅建の知識がいると思われますが、心配いりません。
不動産実務検定2級のレベルがあれば、十分に自主管理を行うことができます。
もちろん、私のように遠方だと一般管理でもいいでしょう。
しかし、そもそもサブリースで30年間運営し続けるスキームが失敗だと気づいたのであれば、完全に自主管理にして、極限まで経費を節約したほうが経営再建もしやすいです。
さらに、経験、スキルも身につきますから、あなたのためです。